スピルリナは、高温・強アルカリという約30億年前の過酷な環境下で生まれました。その過酷な環境から自身を守る成分として「フィコシアニン」を自ら生み出すことで、現在まで力強く生き続けてきました。
研究コラム
抗酸化作用(※)とは?
抗酸化作用は、活性酸素の発生やその働きを抑制・除去する作用のこと。活性酸素がふえすぎると、体内で脂質と結びついて有害な物質をつくりだしたり、正常な細胞を攻撃したりして、動脈硬化やがん、老化、免疫機能の低下などをひきおこす可能性があります。そのため、「フィコシアニン」をはじめとする抗酸化素材が近年注目を集めています。
- フィコシアニンの力 -
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8週間で肌の保湿効果が現れた!
フィコシアニンの摂取による肌の水分量への影響を調べるために、肌の角質層を通じて蒸散して失われる水分量(水分蒸散量)※を評価しました。今回は、左上頬で試験しました。その結果、フィコシアニンを摂取したグループは、8週間後、肌の水分蒸散量が明らかに減少することがわかりました。なお、皮膚表層に含まれる水分量の変化は見られませんでした。
※肌の水分量(水分蒸散量)は、肌のバリア機能の指標とされています。
数値が低い方が、肌から水分が失われにくい状態にあります。つまり、フィコシアニンによる肌の保湿効果が科学的に証明されました。
- フィコシアニンの力 -
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肌のしわの状態が改善した!
肌の表面状態を調査するために、肌表面のレプリカ(シリコーンで型取ったもの)を作成し、しわの深さ等の各数値を測定しました。また、マイクロスコープを利用した皮膚科医の判定によるシワ評価も実施しました。レプリカによる評価では、試験開始から8週間目において、フィコシアニンを摂取したグループのしわの深さ(最大値)が浅くなることがわかりました。
フィコシアニンの摂取でしわが浅くなるという驚きの結果が得られました。
- フィコシアニンの力 -
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肌への効果を実感できる!
フィコシアニンの摂取で本当に効果があったかどうか、実感として得ることも重要です。今回は、肌のはり、つや、しっとり感、それぞれの状態についてアンケート調査(※)を行いました。その結果、8週間摂取し続けたフィコシアニンを摂取したグループでは、肌のはり、つや、しっとり感のスコアが向上しました。
※今回はVAS(Visual Analogue Scale)法を用いてアンケート評価しました。これは、感覚値のように相対化・数値化しにくい情報を相対化・数値化する手法です。感覚的な変化をひと目で確認します。
▲アンケート評価のイメージ
科学的なデータのみならず、実感としても肌への改善効果があることがわかりました。
今回の試験結果は、フィコシアニンのもつ抗酸化作用などが影響していると推測されます。フィコシアニンは、私たちの皮膚の状態を維持または改善する、魅力的な素材であることがいえるでしょう。
研究コラム
正確なデータ取りをするための試験方法の工夫に注目!
試験では、何を飲んでいるかわかっていると、心理的な観点から正確なデータ取りが難しくなります。そのため、「外見」「重さ」「味覚」など、見た目だけでは試験対象と区別がつかないように作られます。そのため、フィコシアニンを含む青色の錠剤と似せた錠剤(プラセボ)が比較対象として用いられました。また、試験中は、試験を受ける方や試験に関わる医師や看護師などにもわからないようにして試験が実施されます。
※今回の試験において、基本的な身体状態(血圧、脈拍数、体重、BMI)に影響ないことを確認しています。
※出典:Y. Imai, et al. Jpn Pharmacol Ther 2019 47(11)1833-40.